【高砂熱学工業×飛騨五木グループ】 戦略的事業提携に関する協定締結のお知らせ
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【高砂熱学工業×飛騨五木グループ】 戦略的事業提携に関する協定締結のお知らせ
高砂熱学工業株式会社(本社:東京都新宿区、社長:小島和人、以下/高砂熱学)、飛騨五木ホールディングス株式会社(本社:岐阜県高山市、代表取締役:井上 正博、以下/飛騨五木HD)、株式会社井上工務店(本社:岐阜県高山市、代表取締役:井上 正博、以下/井上工務店)は、小水力発電を活用したグリーン水素供給事業モデル(以下/本モデル)確立に向けた「戦略的事業提携に関する協定書」を締結し、高砂熱学が井上工務店の種類株式を取得したことをお知らせいたします。

左から)飛騨五木HD 企画研究室長 井上博成、飛騨五木HD 代表取締役 井上正博、 高砂熱学 代表取締役社長 小島和人、高砂熱学 取締役副社長 久保田浩司
政府は、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル目標」の実現に向け、再生可能エネルギーの導入を進めています。中でも水力発電は、他の再エネと比較し、天候に左右されにくい安定電源であり、設備寿命が長く、高い発電効率を有すると言われています。小規模河川での導入が可能であり、最大出力1,000kW以下の小水力発電においても、地域産業活性化への 貢献が期待されます。「第7次エネルギー基本計画」※1では、中小水力発電の整備に向け、開発可能な地点の調査や、自治体主導での案件形成を推進する方針が明記されています。
高砂熱学は、建物における空調設備の設計・施工を中心に、時代の変化に合わせた技術・サービスを開発し、エンジニアリング力を磨いてきました。培った知見を活かし、地球環境に貢献する「カーボンニュートラル事業」の確立に挑戦しており、エネルギーを“つくる” 、“ためる” 、効率的に“つかう”、さらにこれら3つを“ツナグ”、 地産地消でのグリーンエネルギー供給に注力しています。約20年前より建物で利用するためのエネルギーとして水素に着目し、水素製造技術の開発を始め、2025年度より大型水素製造装置「Hydro CreatorⓇ」(水素製造能力:最大100N㎥/h)を市場展開しています。
飛騨五木HD、井上工務店は、自然豊かな岐阜県の飛騨高山地域を拠点に、林業・製材業をはじめ、森林・地域の価値を高めるため、小水力発電事業を推進しています。岐阜県高山市を中心に実績を 積み重ね、2024年より高山市の脱炭素先行地域(環境省事業)に共同提案者として参画いたしました。飛騨五木グループの関連会社「株式会社森とみずのちから」では、日本全国1,000 箇所以上の小水力 発電適地調査を行い、今後の導入に向け大きなポテンシャルを抽出しています。日本全国に偏在する水資源を地域と共に価値化するために、日本全国でパートナー企業と協定を締結するとともに、行政とも連携し、地域脱炭素施策に小水力発電事業を落とし込む支援も進めています。
各社の知見を掛け合わせ目指すのは、各地域の水源を用いた小水力発電で、水素製造装置を通じてグリーン水素を生成し需要家へ供給する、地産地消型のグリーンエネルギー供給事業です。小水力で発電した電力は、オンサイト(設備の設置エリア)利用のみならず、オフサイト(設備の設置エリア外)利用も可能です。設備建設にあたっては、地域企業と連携しながら各地でグリーン水素供給事業のための特別目的会社を組成し、需要先であるお客様と共に事業確立を目指します。
3社は本モデルに適した候補地選定や需要先開拓を進め、高砂熱学は水素製造・利用設備の設計・施工、 システム全体のエネルギーマネジメントシステム(EMS)の構築を担い、飛騨五木HD・井上工務店は小水力発電 設備の設計・施工・地域企業への渉外交渉を担います。
今後は、本モデルに適した候補地・需要家のリサーチを全国各地で進め、2040年までに 小水力発電事業及び小水力電源による水素供給事業、併せて60件程度の導入を目標としております。

本モデル イメージ図

小水力発電設備。写真は阿多野郷川発電所

高砂熱学製。大型水電解装置「Hydro CreatorⓇ」外観
今後は、本取り組みに適した候補地・需要家のリサーチを全国各地で進め、2040年までに小水力発電事業及び小水力電源による水素供給事業、併せて60件程度の導入を目標としております。
■動画の公開
本取組を紹介する動画を公開いたしました。
URL:https://youtu.be/dn98FQsrcco
※1 経済産業省 資源エネルギー庁「第7次エネルギー基本計画」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/
【高砂熱学工業株式会社について】
https://www.tte-net.com/
1923年創立以来、空調設備の設計・施工を中心に、人に優しい快適空間の創出、高度に管理された生産工程環境の構築、AIを活用した設備の最適な運転や省エネのコンサルティングなど、建物ライフサイクル全般にわたってのトータルなサービスを、日本全域・中国・東南アジア・インド・メキシコで展開。グループパーパス「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」のもと、心地よい環境を創造する「環境クリエイター®」として脱炭素・サステナブル社会の実現に寄与する技術・サービスの創出に取り組んでいます。
【飛騨五木ホールディングス株式会社/株式会社井上工務店について】
https://goboc.jp/
岐阜県高山市に本社がある飛騨五木HD・井上工務店では、自社で伐採・製材した木材や地域材を活用した木造建築を得意としています。また、一本の木の価値を高めるため、製材端材を活用した木質バイオマスボイラーを運用し、木材のカスケード利用にも取り組んできました。木材に留まらず、森林を含む“自然資本”の価値最大化を目指して、山間部の小川を活用した小水力発電の開発にもいち早く着手し、全国各地で発電所の開発を推進。「2035年、木材が当たり前にある社会」の実現に向けて、日々前進しています。
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